
こんにちは、独自路線過ぎて反響を呼んだ 「ひとそれ」の歌詞分析の記事 を書いた、しんおじです。
今回は以前メンバーが書いてくれた歌詞に登場してくる人物の具体化を自分も述べたいと思い、℃-uteの「即 抱きしめて」とBerryz工房の「君の友達」の2曲を分析しました。
相変わらず、主観の強いものとなっておりますが最後までお付き合いください。
即 抱きしめて
【人物像】
「私」:学生。女。バスケの選手。
「あなた」:私の恋人。男。同じ学校に通っている。
【ストーリー】
バスケ部で中心選手である主人公の女の子は、プロのバスケの選手になりたいと思っている。大好きな彼氏もいて忙しい学生生活を謳歌している。
彼女目線
・彼氏のことは大好きだけど、バスケの選手にもなりたい
彼氏目線
・一生懸命にバスケを頑張っている彼女のことが好きで、そんな彼女と付き合えていることを誇りに思うが、自分だけの存在でいてほしいとたまにヤキモチを焼く。
【歌詞の解釈】
●「私にだって 都合があるわ 強引すぎるの あなた」
⇒バスケの練習や試合で忙しいにもかかわらず、会おうとしてくる彼氏に対する少しの呆れながらも、うれしい気持ち。
●「来年なんて先のこと ちょっとわかんないけど この場で即抱きしめて」
⇒来年になれば、部活や勉強がさらに忙しくなって2人の関係はどうなるかわからない。けれども、そんなことは言ってられず、今この瞬間抱きしめてほしい。
●「有名なって 何がしたいか 何度も聞かれる私」
⇒自分から離れてほしくないと思っている彼に、これ以上有名になってそのままバスケを続けるだけの人生を歩みたいのかを聞かれ、大人になりきれない私はバスケか彼のどちらかを選ぶことができないが、彼のことは大切に思っている。
君の友達
【人物像】
「僕」:学生。男。
「君」:「僕」と仲のいい女の子。「僕」に好意を寄せている。
「君の友達」:「僕」が好意を寄せている女の子。
【ストーリー】
昔から仲が良い「君」からデートとも思えるお誘いを受ける主人公の「僕」だが、そんな「僕」が好意を寄せているのは「君」と仲のいい女の子である「君の友達」。「僕」は、うまくいかない三角関係に嘆く。
【歌詞の解釈】
●「AH なんか青春は 難しいよ 君みたく強くなりたい」
⇒いつも「君の友達」と一緒にいる「君」のような積極性が欲しいと思っているが、単純に近づくことすらも「君」に邪魔されて青春は難しいと考えている。
●「AH すべて正直に伝えるのって 勇気が要るんだね」
⇒もう何度も「君」に、「僕」が「君」のことを好きではないと伝えようとしたが、「君」の気持ちを考えるとやはり伝えないほうが関係が壊れず、本当は「君の友達」に好意があることを知られなくて済むと考えるとなかなか本音が打ち明けられない。
●「AH 自分信じて突き破ろう 怖いけどやらなきゃ」
⇒いままでの「僕」とは裏腹に、「君」と「君の友達」に本心を伝えることをおびえながらも決心している。そうしたほうが、「僕」のためにも、「君」のためにもなる。

補足
※ここからは、さらに筆者の曲解となります。
大分把握できたなぁと思った方は飛ばしてもらって結構です。
まず、℃-uteの「即 抱きしめて」ですが、この曲は歌詞の分析が非常に難しかったです。なぜなら、MVを見ても映っているのは℃-uteメンバーがバスケしたり、踊ったりしているだけだからです。
普通に分析してもわからないなあと思ったので、つんく♂さんのライナーノーツをみてみることにしました。
つんくさんは
“ 現代は進化すればするほど、忙しくなって、
前なら一年かけてしていたことが1週間もかからなくなったりするのである。
そんな忙しいこの世の中で「昨日のこと」や「未来のこと」なんて言ってないで、
「即 だきしめて」ということになるのが、女の子の気持ちかな?
なんて、勝手に想像して作っちゃいました。 “
とおっしゃっているので、バスケ部の女子だけとは言わず、忙しい恋する女子の気持ちをそのまんま書いたのだと考えられます。この曲がリリースされたのは、2006年で、もう15年近く前になるのですが、もしこの歌詞がいまだに女子の心に刺さるのであれば、時代や流行に関係せず通用する不変の真理を当時から上手に詩にすることができたといえますね。
他の曲のYouTubeのコメント欄などを見ていると、よくそこまで分析できるなぁというコメントが書かれていたりするのですが、この「即抱き」に関しては、「深い」「ちょっとHだけど大人の女性に変わっていく姿が描かれてる」、あとは外国人の方のコメントや、村上愛さんの脱退を惜しむコメントぐらいしか書かれておらず、感想を持つことや分析が難しいのだなと感じました。

余談で、自分の「即抱き」に対しての思い入れですが、2番のサビの「さっきだなんて過去のこと」という歌詞が、「詐欺だなんて過去のこと」に聞こえて、「主人公の女の子が、そんなに好きでもないけど、付き合ってやってもいいよって感じだったけど、今は彼氏のことがめっちゃ好きなんかなぁ」って考えたりしてました。曲の歌詞を聞き間違えて、独自の誤った解釈を生んでしまうことって、あるあるだなぁって思うんですけど、それはそれで面白いんだと思います。
続いて、君の友達ですが、これは三角関係を歌った曲ですね。
こちらも、つんく♂さんのライナーノーツを覗いてみたいと思います。
このページでは、
“ちょっと変な曲ですが、
俺はすごく好きです。
でも、こういうちょっと斜めな曲ってBerryz工房の専売特許って感じやと思います。
悲しさがあるのに、なにか青春POPな感じがして、
あったかい感じと、デジタルっぽいところがあって、
ジャンルも決め難い感じ、その辺がヘンテコなんやと思います。 “
と述べています。たしかに、このアルバムにある曲が割と”ちゃんとした曲”が多いのに対し、ちょっとエキセントリックです。
ここでいうBerryz工房の専売特許とは、個性の強いBerryz工房だからこそこういう曲がわりとしっくりくるということを言いたいのでしょう。
Berryz工房は、ビジュアル面から凸凹感がすごくあります。
特にそれを際立たせているのが、熊井友理奈さんと嗣永桃子さんの身長差です。
熊井さんが181センチなのに対し、嗣永さんは150センチに満たず、大きいメンバーや小さいメンバーが他にも何人かいるので、MVやライブ映像ではその凸凹感がより表れるのでしょうね。
℃-uteの方が、規律性や美しさを考えたときには上をいくけれど、Berryz工房の凸凹感はポップな感じも生み出せるし、何よりデビューが℃-uteに比べて早かった分、予測のつかない成長をしていったところ、また、それが今後も予測不可能なところが持ち味だと考えています。
三角関係について、自分の頭にぱっと浮かんだのは元℃-uteの鈴木愛理さんの「君の好きなひと」という曲です。
こちらの曲は、女の子が主人公です。
女の子は、「君(男の子)」が好きですが、たったひとつ「君」の好きになれない部分があります。
それが、「君の好きなひと(女)」です。
ここで、自分が思ったことの一つとして、
「君の友達」に出てくる「君」はもしかしたらこの曲の主人公なのかもしれない、ということがあります。

簡単に図式化すると、こういうことになります。
つまり、「君の友達」=「君の好きなひと」が成り立ってしまうわけです。
この「君の好きなひと」をかいたのは、「ひとそれ」や「微炭酸」などで知られる山崎あおいさんです。山崎さんは、こうなることを見越してこの曲をかいたのでしょうか?
だとしたらつんく♂さんもびっくりですね。
この「君の好きなひと」を聞いた後に「君の友達」を聞くと、「君」は主人公である「僕」の気持ちをわかってて、あえて積極的な態度をとってるのかなぁと思います。「あの子にあんなデレデレしてるのに、私の前だと普通だなぁ、よし隙を作らない作戦で行こう!」という具合に。
お互い「気づいてよ!」状態なので、どちらかが行動してしまえば、この話は終わってしまうのだと思いますが、まだ誰も動き出していない状態(それぞれがモヤモヤしている状態)を詩にしているから面白いです。
まとまらないですが、歌詞に登場してくる人物の具体化2、以上になります。
コメント